EDGECAM 2016 R1 最新版リリース

EDGECAMの最新リリースとなる2016 R1では、ミリング、旋盤、ワイヤ加工のCAMと、CADの機能において、30以上の重要な新機能や機能拡張が含まれています。
 


Windows 10 のサポート

EDGECAM 2016 R1は、Windowsの新OSであるWindows10にて、テストが行われ、このリリースより、正式対応しました。これにより、これからの新しいスタンダード環境においても、高いパフォーマンスを発揮させる事が可能です。

※Windows 10 ProfessionalとWindows 10 Enterprise(共に64bit)は、サポートされていますが、Windows 10 Homeはサポートされていません。


インタフェースの向上

従来より定評のある、ダイアログ上のパラメータにリンクした、画像とツールチップヘルプの表示を、【走査線加工】、【ペンシル加工】、【正面フライス加工】、【平坦部仕上げ加工】、【同心円スキャロップ加工】にも搭載し、マニュアルレスの操作性を、より多くのコマンドへ拡充させました。
 

旋盤荒取り加工 | 新しい斜めの切削方法

旋盤荒取り加工に、斜め切削の方法が追加されました。

この斜めの切削方法は、通常、深い凹部の加工に利用されますが、これは、刃具の接触点が常に変化する事から、切残し山の発生回避の助けとなります。

工具は、開始点から切込み量と等しくなるまで、斜め方向に材料に切り込み、切残し部分は、戻る動作にて除去されます。


旋盤溝仕上げ加工 | 仕上げ前の突き加工オプション

穴あけ加工では、穴間を移動する際に、治具を避けるよう知能的に引上げられ、指定したイニシャル点に降下するように機能拡張されました。

これは、穴間を移動する際に、不必要な高さまで上がらないよう、工具の動きを最少化したり、穴間の移動経路に有りうる、治具への干渉を回避する助けや、治具に接近した位置にある、穴を安全に加工出来るようにします。


穴あけ加工 | 干渉回避の機能拡張

穴あけ加工では、穴間を移動する際に、治具を避けるよう知能的に引上げられ、指定したイニシャル点に降下するように機能拡張されました。

これは、穴間を移動する際に、不必要な高さまで上がらないよう、工具の動きを最少化したり、穴間の移動経路に有りうる、治具への干渉を回避する助けや、治具に接近した位置にある、穴を安全に加工出来るようにします。


5軸加工 | 回転引き上げの戻り距離

従来、5軸加工の中で、角度変化制限を超える大きな角度変化があった場合には、加工物から工具を早送りで引き上げて、制限内に収まるよう回転移動した後、送り速度で、改めて部品に降下しますが、このリリースでは、この降下時の送り移動を、本来の「早送り」と、新しく追加された【戻り距離】によって設定された長さ分の「切削送り」に分割します。これにより、安全性を保ったまま、素早い移動が可能です。


スマートに統合された2軸と4軸のワイヤ加工サイクル

ワイヤ加工では、特定のフィーチャーや図形に対して、2軸と4軸、どちらの加工サイクルが適しているか明確でない場合がある為、2016 R1では、2軸と4軸を統合した【スマート加工サイクル】が追加されました。

これは、2軸と4軸の図形を一つの【スマート加工サイクル】で加工する場合、入力図形とコマンドの設定により、出力は必要に応じて自動的に2軸と4軸を切り替えます。

但し、例えば、2軸で加工可能な入力図形であっても、4軸での出力が必要な場合等、既存の加工も、従来通り使用出来ます。


プリインストールされたワークフローのストラテジーの向上

プリインストールされたワークフローのストラテジーは、Essential Turningライセンスで中心穴あけをサポートする為、中心穴のドリルを【固定】モードで、設定するようになりました。

また、優先タレットのオプションが追加され、必要に応じて工具を【アッパー】、又は【ローワー】タレットから選択出来るようになり、他にも、正確なセンターカット工具の選択や、径方向のミリング加工の向上として、ポケットやオープンポケットと同じサイズの工具が検出された場合、溝入れ加工を使用して仕上げる等、幾つもの機能拡張が図られました。


部分的な角度の穴フィーチャーの検出

フィーチャー検出の「ミリング」タブにある「穴オプション」に、新しく【部分穴角度】オプションが、追加され、有効な穴フィーチャーとして認識される為の、最小角度を定義出来るようになりました。

シミュレータ | ワイヤ加工の分離検査

ワイヤ加工の最中に、材料の切り落とし部分が、加工物から分離する場合がありますが、複雑な3D形状の場合、この分離が常に明確であるとは限らず、分離の可否や分離方向を把握する事が出来ませんでした。

これら切り落とし部分が加工機械に落ちる事による損傷を防ぐ為にも、シミュレータのオプションに、新しく【ワイヤ加工で分離検査】のチェックボックスが追加され、事前に、シミュレーション内で、切り落とし部分の分離を確認する事が可能になりました。

これにより、ユーザーは、潜在的な問題を避ける為に、加工方法を変更する事が出来るようになります。


 EDGECAM Workflow Solids | EWS

ここ近年のバージョンアップ毎に、より便利な機能が、順次搭載されているEWSに、今回も機能拡張がなされ、2Dオフセットや、スケッチ時の角度スナップといった細かな機能から、2D寸法に【拘束関係マネージャ】を搭載する事により、関連性のある寸法を参照して、ダイアログ内で、等式の編集を可能にする等、より利便性を追求した機能まで拡張が行われています。


ツールストア アドミニストレータの機能拡張

ツールストアは、従来の「SQL Server 2008 R2」に代わり、【SQL Server 2014】を使用するようになりました。

新規のEDGECAMのインストールでは、SQL Server 2014の64bit版をLocalDBとしてインストールしますが、従来のバージョンでインストールされたシステムについては、32bitとして保持されます。LocalDBは、より速くインストール出来、コンピューターのリソース使用の少ない、より安定したインストールが可能です。

また、 新たにアクティブなツールストアデータベースを示す為に、色表示を導入しました。


オペレーションの更新

EDGECAMのオペレーションは、JavaScript PCIを使用するよう更新され、幾つかのメンテナンスによる向上を含んでいます。

これにより、今後、旧PCIでは対応出来ない機能拡張やバグ修正を可能にし、面取り加工サイクル等の新しい加工サイクル向けのオペレーションを作成していきます。

既存の加工シーケンスでは、作成時のPCIを引き続き呼び出す為、既存のパートでは、インタフェースや再構成での変更はありませんが、新しくコマンドを使用する際は、JavaScript PCIバージョンのオペレーションが使用されます。

EDGECAM 2016 R1では、ミリング、多面(5軸)と旋盤のオペレーションが更新されました。

※穴あけオペレーションは、今後のリリースで更新される予定です。


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