EDGECAM 2014 R2 - 2014年10月リリース
EDGECAMワークフローソリッド(EWS)
- ワークフロー環境において、シンプルなソリッドモデルを作成する為の簡易CADツール
- ワークフローリボンバーの設定タブにEWSのアイコンを追加
- ワイヤーフレームの作成の必要性を削減
- 直感的で使い易く、殆ど、或いは全く操作学習の必要なし
- 製品のみならず、ストック・治具・機械に使用する事が可能
- 複雑なCADシステムを勉強する前の、ソリッドモデリングの基礎学習が可能
ワークフローの拡張機能
- フィーチャーの加工:ストラテジーのテーマを選択する事が可能
- ツールキットの確認:工具番号が空欄、0の場合のみ、正しくないとみなすように変更
- 加工シーケンス内で関連付けされていない工具を変更する場合、警告メッセージを表示
- ワークの変更時に段取り位置を再設定
- リボンバーのカスタマイズ:クイック アクセス ツールバー/リボン/ツールのカスタマイズが可能
- インテリスナップのショートカットキー:(Sキー)押している間、インテリスナップがアクティブ化/(Fキー)画面上のスナップする点が固定され、マウスを動かしてもスナップ点が消えない
- 中心部分:フェイスの選択時、インテリスナップの点は、フェイスの中心部の点を含むように変更
加工の新機能と機能拡張
ミリングの機能拡張
- 穴あけ加工サイクル:「現在のワークを使用」オプションが、「イニシャル点の関連付け対象」に追加(現在のワークの状態を考慮した上面やイニシャル点の位置決定が可能に)
- 面取り加工サイクル:「面取りタイプ」オプションの表記が、面取り→形状あり/バリ取り→形状なし に変更(実際の加工結果により近い表記に変更)
旋盤の機能拡張
- 旋盤仕上げサイクル:「一般」タブに「固定サイクル」と「旋盤荒取りの輪郭を使用」を追加
- 新旋盤荒取り加工サイクル:「アプローチ/リンク」タブに「切込み時送り調整率」を追加(アンダーカット部分の加工の際等に効果を発揮)
- 座標系設定コマンドに「作業平面」オプションを追加。(作業平面を選択して、絶対座標系のワーク座標系シフトを作成可能)
- ワークの更新コマンド:旋盤で複数タレットの場合、「シングルタレットのみ」と「同期の生成」の2つのオプションが選択可能
ワイヤの機能拡張
- 牧野向けポスト:「出力オプション」タブに、「プログラム番号の書式」と、「サブプログラム呼び出しの書式」の設定が追加
-
2軸/4軸ワイヤ加工サイクル:加工条件が選択されていない場合、デフォルトの補正距離は、0に変更。ACfanucとACvisionの機械特有の加工条件パラメータが、ダイアログに新しいタブとして追加
その他の機能拡張
-
同時5軸加工サイクルでの早送り移動の再現
EDGECAM自動化ツール
(4つの異なるカスタマイズ用ソリューションで開発可能)
- EDGECAM PCIスクリプト
- EDGECAMプラグイン
- EDGECAM Quietモード (2014 R2の新機能)
- EDGECAM ActiveX サーバー(2014 R2の新機能)
新しいPCIおよびPDIコマンド
- PCIコマンド(CommitOperationEx /InitCommandMasked/EndCommand/シーケンスの自動再構成)
- PDIコマンド(End_PAMS_Command/MC_Get_Next_Toolpath/MC_Get_Prev_Toolpath)
フィーチャーの機能拡張
- 包絡線からの手動旋盤フィーチャー検出:ストラテジーやカスタマイズした加工サイクルを、特定の旋盤輪郭の定義に対して適用可能。旋盤輪郭ダイアログに「包絡線による手動作成のオプション」を追加。「手動旋盤フィーチャー作成」には、「輪郭」オプションを追加
- フィーチャーを、異なる作業平面へ変更する事が可能。(ミリングフィーチャーと穴フィーチャーのみで利用可能)
- 作業平面作成コマンド:「一般」タブに「関連付けられた作業平面」オプションが追加、作業平面をソリッドに関連付けして、フィーチャーと共に移動可能
- 手動で適切な位置にグラフィックを回転させ、そのビュー方向で図形を選択する事なく、作業平面を作成可能
- フィーチャー検出されたソリッドを回転できるようになり、フィーチャーも異なる平面に回転可能
- EDGECAM内でのネジのレンダリング:雄ネジ・雌ネジのレンダリングが、導入され、ソリッドモデル上で検出されたネジを視覚的に表示して、素早く正確に認識する事が可能
- Graniteモデルの単一のソリッドのサポート:最初に読み込まれたモデルのみを保持し、その他については参照を作成
- NXのCADリンクのサポート:NXのモデルから、CADリンクのデータが抽出可能
ユーザーインタフェースの機能拡張
- ビューマーカーをドラッグしてソリッドのフェイス上にドロップする事により、作業平面をより簡単に素早く作成可能(ワークフロー内のみで利用可能)
- 加工シーケンスのブラウザに自動再構成のモードを制御するボタンを導入
- 穴あけ加工と、ヘリカルねじ切り加工サイクルは、一連の画像とツールチップヘルプを含むよう更新
- EDGECAMのバージョン番号が、タイトルバーに表示されるように変更
- 拡張ボタン内の設定は、項目ラベルにマウスを重ねるだけで、その設定値が、ツールチップ表示
- エディタの向上:Heidenhain制御機向けの書式での、シーケンス番号の割り当てを向上
- ワークフロー内では、グリッド表示をビュープロパティのボタンから制御する事が可能。拡大や縮小時、常にグラフィックウィンドウ全体にグリッドが表示され、グリッドの間隔も、表示の拡大・縮小に合わせて設定通りに維持
- 2Dスナップが有効になっている場合、ビューマーカーの表示は、Z軸の表示が消え、半透明の平面を表示
ストラテジーマネージャの機能拡張
- より直観的な列のヘッダー表示:データノードの表示が、左欄の「条件式」→「結果」/右欄の「条件」→「条件式」に変更
Part Modelerの機能拡張
- 2D-3Dモデリング:DXFやDWG等の2D図形から、3Dソリッドモデルを簡単に作成可能
- システムオプション→「トランスレーション」タブに、「ヒーリングオプション」を導入。STEPとIGESファイルで、「ヒーリング」、「簡素化とヒーリング」(デフォルト)を選択可能
- 半径寸法プロパティ:「一般」タブに、「引出線を内側にする」オプションを導入。「短い寸法引出線を使用」オプションと併用する事で、円弧中心まで引出し線を制御可能
CADサポートの機能拡張
<読込み可能なCADデータ>(適切なライセンスが必要)
- Part Modeler - 2014 R2まで (CADリンクのサポート)
- Autodesk Inventor – 2013、2014及び2015 (32ビットと64ビットのCADリンクのサポート)
- SOLIDWORKS - 2013と2014 (32ビットと64ビットのCADリンクのサポート)
- Solid Edge ST5とST6 (32ビットと64ビットのCADリンクをサポート。EDGECAMとCADリンクは、シンクロナスと従来型の部品ファイル、及びアセンブリをサポート)
- CreoTM Parametric 2.0 (従来の名称はCreo Elements/Pro、Pro/ENGINEER、Wildfire)
- CATIA V5 R22まで (ソリッドのみ)
- UGS NX - NX9まで (CADリンクのサポート)
- SpaceClaim 2012、2012+および2014 (2012+で32ビットと64ビットのCADリンクのサポート
- KOMPAS-3D (KOMPAS-3Dのソフトウェアをインストールする必要があり)
- VISI CAD version 20
<サポートされている最近の CADシステムのリリース>
- Autodesk Inventor 2015
- Unigraphics NX 9
Code Wizardの機能拡張
- ローワータレットのみの機械:ローワータレットのみの機械構成を作成するには、アッパータレットのみの機械を作成し、機械グラフィックを回転する事で実現可能
- カスタマイズ ブレイクアウト コードコンストラクタ:多目的のコードコンストラクタを追加(NC出力処理中に実行しているマクロの特定やCGE等で割り込みを作成する事なく、ポスト作成者が情報を取得可能)
- 機械パラメータに、新しく角度の方向を出力オプションを追加。全ての回転動作において方向を設定可能(ミリングのみで利用可能)
- 機械パラメータの「タレット」タブに新しく「デフォルトの安全開始点」と、「常に安全開始点を設定する」オプションを追加
ポストプロセッサの機能拡張
- 端面方向の回転穴あけ加工用ポインタ:PRADIUS()とPANGLE()ポインタが、穴あけのアレイ用にポストプロセッサに追加
- 先読みマクロ:新ポストプロセッサの上級の開発者用に、加工シーケンスに存在する情報の読み込みを可能にする為のコマンドと変数が追加
- 回転方向の新しいシステム変数:新しいシステム変数(ROT1DIRとROT2DIR)が、回転移動の方向を明示する為に、ミリングマクロ (MACRO 1 - MOVE RAPID 早送り/MACRO 2 - MOVE FEED 切削送り/MACRO 43 - INDEX PALLET インデックス/MACRO 45 - MOVE ANGULAR 回転送り)に追加
シミュレータの機能拡張
- STLホルダの簡素化:STLホルダの簡素化オプションが、表示タブに追加
- 旋盤のインデックスタレットの向上:インデックスタレットタイプの機械シミュレーションの際、シミュレータは最後に終了した状態から開始するように変更
ツールストアの機能拡張
- ミリングと穴あけの成形工具タイプ:標準でない工具用に、一般タブに新しく成形エンドミルと成形ドリルのタイプを追加
- サンドビックのAdveonツールライブラリ(プレリリース)をEDGECAMのインストールDVDに収録
- マザックの機械から出力された工具データを、EDGECAMツールストアに読み込み可能
ライブジョブレポートの機能拡張
- INNOインストーラを使用
- ローカルアプリケーションではなく、Windowsのサービスとして起動
- 工具レポートは、同じ工具を使用するジョブの数を表示
- ネットワークのウェブサイトを検索可能
- ジョブマネージャ通りの工具リストの順番
- より一貫したNCファイル名
- 複数タレットをサポート
- カスタマイズの向上
エディタの機能拡張
- 「常に現在のエディタで開く」オプション:常に起動しているNCエディタ内で開く事が可能
ライセンスの更新
- ネットワークライセンス:「ユーザー指定のライセンス設定」オプションにより、ユーザーを指定したライセンス設定であるかを定義可能
<新しい製品ライセンス>
- Adveon Module:EDGECAMが利用可能なPCで、Adveonツールライブラリへのアクセスを提供
- Adveon System:EDGECAMがインストールされていないPCで、Adveonツールライブラリを利用する為の有償システムライセンス
- EDGECAM ワークフローソリッド(EWS)のライセンス:ワークフロー内に統合されたソリッド作成ツール。(基本的な部品形状をモデリング可能)※メンテナンス契約が有効の場合:新規のソリッドモデルの作成や既存のソリッドモデルの編集が可能/メンテナンス契約が更新が切れた場合:EWSへのアクセスは不可。(但し、以前に作成したEWSソリッドモデルを含むEDGECAMのパートファイルは継続して読み込み可能)
<既存のEDGECAMライセンスの変更>
- EDGECAM Essential Milling/Essential Production:平坦部仕上げ加工サイクル/面取り加工サイクル/荒取り加工サイクルでソリッドモデルの選択/工具ホルダへの干渉チェック/荒取りと切残し荒取りの中荒取りパスオプション/平坦部を検出(輪郭加工の高さの異なる島)の機能の搭載
- EDGECAM Standard Milling/Standard Production:バックボーリングのオプションを搭載
- Solid Machinist for Education:CATIA V5ファイルの読込み機能を搭載
<全てのEDGECAMのシステムライセンス(EssentialからUltimateまでのMilling/Turning/Production)は、下記の機能を含むように変更>
- EDGECAM Standard Milling/Standard Production:バックボーリングのオプションを搭載
- ソリッドモデルのフィーチャー検出(従来は、Solid Machinistの機能として提供)
- ストラテジーマネージャが、Solid Machinistの機能として統合
重要なお知らせ
INNOインストーラを導入
- 内部的な開発の迅速化
- 新しいオペレーティングシステムのサポートの容易化
- 64ビット ネイティブソフトウェアのサポートの向上
- アンインストーラの信頼性向上
- コマンドラインサポートの向上
- インストールとアンインストールの高速化
- 日本語、中国語、韓国語をはじめとした東洋言語のサポートの向上
- Code Wizardを別にインストールする機能
PDIライブラリ
- C/C++向けのPDI SDKを、標準インストールプログラムとしての発送を停止
- PDI SDKで全バージョン共通の、新規に作成されたPDIや既存のPDIは、継続してサポート
オペレーティングシステムのサポート
- Windows Vistaをサポートする最後のリリース
(2015 R1では、Windows XP、Windows Server 2003、Windows Vistaでのインストールは不可)
(2015 R1は、32ビットのオペレーティングシステムをサポートする最後のリリース)
旧ツールライブラリのサポート
- 旧タイプのワイヤフレームを使用したツールライブラリをサポートする最後のバージョン(ツールライブラリ:ツールストアより前の工具データベース)
旧NC Verifyのサポート
- 旧NC Verifyのシミュレーションを起動するコマンドや、PDIによる統合をサポートする最後のリリース
コロガイドのサポート
- コロガイドのデータをツールストアにインポートする事のできる最後のリリース(今後、工具データベースとの連携は、Adveonを念頭に置き開発を進行)
AutoTASのサポート
- AutoTASのインポートをサポートする最後のリリース
2015 R1のツールストア サーバーでのXPとServer 2003のサポート
- ツールストア サーバーにおいてWindows XP、及びWindows Server 2003上でサポートする最後のリリース(Windows7 Professional以上を推奨)
ワークフローインタフェース(リボンバー)
- 2015 R1では、リボンインタフェース(ワークフロースタイル)のEDGECAMが標準となり、従来のツールバースタイルは、2015 R2の時点で完全に削除予定